北海道に行ったよ②(旭川〜札幌編)
2019年10月30日
朝に散歩をした。
「ヤマト市場」
最近の旅では市場にも注目するようになった。
ヤマト市場は旭川駅から徒歩15分ほどのところにある。
横から見るといくつもの家が繋がっていてパッチワークみたいだ。
近づいてみた。
入口はこんな感じ。
良いね〜。
明るい花の飾りとは対照的に、
市場のなかはがらんとしていた。
市場を通り抜けて、振り返った。
さらに進んで「常磐公園」を歩く。
公園の中には大きな池があってとても自然豊か。図書館や美術館もある。
フルーッサンドが食べたくて。
旭川を離れる前に もう一度喫茶めるしへ。
あの「フルーッサンド」を注文した。
この日はおばあちゃんがいなくてマスターだけだった。
おととい来たことを覚えてくださっていたようで、
温かい紅茶を注文した時の
「レモンは乗っけなくていいんだよね」が嬉しかった。
ついに会えた。
2種類3切れずつのフルーッサンドが到着。
フルーッサンドにはバニラアイスが付いてくる。
(フルーッサンドのグラビア)
生クリーム・みかん・キウイのサンドと、安納芋っぽいクリーム・バナナ・パイナップルのサンド。真ん中にはパセリが乗っていた。
クリームたっぷりで満足感がすごかった。
セットのバニラアイスを乗せて食べるのも美味しい。
食後にはサービスでお手製のにんじんジュースを出してもらえて嬉しかった。
やさしいにんじん本来の甘い味がした。
喫茶めるしを出て、13時発の特急ライラック24号に乗りこんだ。砂川駅で途中下車。
駅周辺で見つけたマンホール蓋の一部
白線がど真ん中に引かれている蓋なんて初めて見た。
白線がど真ん中に引かれていないほう。
すずらんのデザイン。
花弁中心じゃなくて全体像が大胆に描かれていている。
この鉄蓋っぽさも好きだ。美し〜。
砂川市の「す」を象った市章。
蛇口のつまみみたい。
「す」の丸みも線の太さもお気に入りのひらがな市章。
これが砂川駅で途中下車した理由。
この蓋に会いたくて。
世界観がすごい。ピラミッドとピサの斜塔とストーンヘンジが1つの蓋の中にありますよ…。
いいな、砂川市民。
この蓋が通学路にある気持ちって。
このデザインのマンホールカードは砂川市役所で配布されている。
カラー版も魅力的。
絶対に交わることのなかったようなものたちだけど、同じモノトーン調に収められているおかげで蓋の世界観にもまとまりが生まれているような気がする。わかんないけど。
実物のカラー蓋には出会えなかったけど「ハイウェイオアシス砂川」の近くには設置されているらしい。
ところでアメニティ・タウンってなんですか。
偶然通りかかったすごい雰囲気の喫茶店。
「喫茶 祭り舘」
醸し出しているただならぬオーラ、「祭り舘」の文字やひさしの形に、森の奥の洋館的な怪し・上品さが感じられる。
よく見ると「営業中」の札がかかっているが、全く人の気配がないしどう見てもやってない。
建物全体もこんな様子なのでやっぱり廃墟になってしまったんだろうなと思っていたけど、調べてみたらちゃんと営業していた…!
レコードがたくさんある喫茶店らしい。
絶対廃墟だと決めつけてましたごめんなさい。
入るのにちょっと勇気が要りそうだけどお店の中が気になる。
川の近くを散歩する。
「砂川日劇ホール」
元々「砂川日本劇場」という映画館だったが、今はライブやイベントができるコミュニティスペースになっているらしい。
このあたりはスナックやバーが入っている建物や飲食店がたくさんあった。
このあたりが砂川の繁華街なのかな。
柳通り商店街のゲート
鉄骨で組まれているようです。
よく見ると変な形をしている。足の部分が細くなっていて、看板のあるメインの部分が太い。
全体の線の細さと青空が抜けているところに萌えます。
真ん中にはお気に入りの「す」の形をした市章。
ボタンのような看板の「柳通り」もすごく年季が入っていてかっこいい。どのくらいの歴史があるんだろう。
柳通りゲート近くの横断歩道を渡った先になにかを発見。
レンタルビデオ屋さんっぽい見た目だけど「中央市場」って書いてある。
「フレンドショップ 中央市場」
扉の上にある立体的な看板が気になってしまう。
「中央市場」の漫画ぽい文字も店名の褪せ具合も良いですね〜。
扉のほうの「中央市場」も門みたいな形に並んでいて存在感がある。こんな扉絶対入りたいよ。
中は写真を撮り忘れてしまったけど、全然人がいないような雰囲気でもなく、思ったより新しめのお店も入っていた。タピオカ屋さんとかあった気がする。
砂川、なんかいいな。
今回は先を急いでいたのであまり遠くまで行けなかったけど、柳通り周辺をもっと散歩したかった。
喫茶店が周辺にたくさんあったし、やたらと三角屋根の細長い建物を遠くに見たし(なんだあれ)、マンホールは世界観はすごいし…気になるところが多かった。
もし今度行く時には時間をとって色々な場所を見てみたい。
15時半頃には札幌駅に到着した。
電車に乗っているとき、美唄駅に到着するすこし手前で「福よし」と書かれたとんでもなくギラギラ光る紫色の看板を見かけたのがとても印象的だった。
札幌にもずっと気になっていた場所がある。
それは「レトロスペース坂会館」(以下、坂会館)という私設博物館だ。
4年くらい前に札幌に行った時は定休日で行くことができなかった。なので今回は絶対に行ってみたくて、しっかり定休日を避けて札幌に来た。
定休日問題はクリアしたのはいいが、今回は時間がやばかった。
坂会館は18時に閉館する。
あまり広い館内ではなさそうなので最低でも30分あれば一応全部回れそう。ということは17時半までに坂会館に到着する必要がある。
16時すぎ、私は荷物を置くため予約していたホテルにいた。
そのホテルの最寄りは菊水駅で、坂会館は同じ路線の7駅先が最寄り駅になっている。
坂会館までは電車を降りてから徒歩10分かかるので、現在地からは30分ほどで着く。
しかし、私はその時自転車をレンタルしていた。
この自転車どうしよう、と思った。
その自転車は借りている時間が長ければ長いほど料金がかかるものなので、ホテルに放置して出かけるわけにはいかない。でも今返しに行ったら時間のロスになると思った。どの方法で向かうのが1番良いのか。冷静に考えたくても時間がないので焦っていた…
私はホテルから坂会館まで自転車を漕いで行くことにした。
距離的には新宿駅から東京駅と同じくらいらしい。それが一般的に遠いのか近いのかわからないけど、個人の感覚的にはめちゃめちゃ遠かった。
(今思えば、自転車返却場所の最寄りから電車に乗って行けば良かった)
出発する頃には既にタイムリミット(17時半)の1時間前になっていたけど、自分の力とレンタサイクルの電動アシストを信じて土地勘のない夜の街を爆走した。
全速力で漕いでは立ち止まり、Googleマップで道を確認しながら進むことを繰り返した。
自分の想像以上に遠かったし、暗いからか道が果てしなく感じた。
東京とやってることが変わらなすぎて、なんで札幌まで来て全力で自転車漕いでるんだろう…と何回も思った。でも頑張った。
レンタサイクルをじゃかじゃか漕ぎまくって、ついに「レトロスペース坂会館」に閉館40分前に到着することができた。
やった〜〜〜!!!
本館の運営継続のため、
ビスケット類のご購入をお願いしております。
坂会館の入口付近にはビスケットの売店がある。というか坂会館が坂ビスケットの製造工場に併設されている。
坂会館は入場無料なので、私もここに来たら入場料のかわりにビスケットいっぱい買う!と思っていたけどレジ締めが終わってて買えなかった。
(代わりにスーパーで坂ビスケットを見つけたから買った)
ファンシーなパッケージのシャンプー&リンス
赤い箱の中に入った裁縫道具
消費期限は結構新しめ。
中身も入っているっぽい。
アダルトっぽい昔の雑誌。
レトロな雑貨や家電、雑誌類から鉄道関係の標識やピストルのレプリカまで、ありとあらゆるものが展示されていた。
全て昭和レトロなものかと思いきや、モー娘。グッズやさっきの飲むヨーグルトなどの新しいものもたまに置かれている。
雑誌のコーナーを見ていたら、白衣を来た男性が部屋に入ってきた。
レトロスペース坂会館の館長・坂館長だった。
坂会館とお話しすることができた。
話の内容はあまり書かないでおくが(私の理解力のなさのせいで館長のこだわりが間違って伝わったら申し訳ない)、ここにはきちんとした博物館のように正しくきれいなまま展示するのではなく、人の生活に寄り添ってきた身近なものたちを選んで展示しているようだ。
特に目を惹かれた展示物があった。
数年前に過労で亡くなってしまった若い女性の顔写真の切り抜きが瓶の中に入れられていた。
単純にどういうことなのか意味がわからなかったし、周りが昭和グッズだらけなのにそこだけ最近のだというのも気になった。
世間に大きな衝撃を与えた事件だったし、日本の現状や未来に疑問を感じている坂館長は、この事件はこの先も残すべきものだと思って展示をしているのだとお話してくれた。
昭和レトロだけにこだわらず、坂会長が残したいものを選んで展示しているからこそ、時の流れや人の想いをより強く感じられる気がした。
坂館長は、長い話を全部聞いてくれてありがとう、と私の名前と住んでいる場所を聞いた。
なんと年賀状を送ってくれるらしい…!
坂館長からの年賀状って一体どんなものなんだろう。すごいものが届きそうでこの時からお正月が楽しみになった。
長い時間話したり展示を見たりしていたら、とっくに閉館の18時を過ぎていた。
私がギリギリに来てしまったせいで、閉館が長引いてしまって申し訳ないと思っていたところ、
副館長(女性)が登場して
「下着と人形の部屋も見せてあげたら?」と言ってくれた。
その2つの部屋は電気を消して展示に布もかけてあったのに、わざわざ見ることができるように準備をしてくださった。
下着の部屋
下着はどれも新品で人からもらったものだそう。アクセサリーと一緒にきれいに飾られている。
ここにあるような下着は当然若い女性たちだけのものだと勝手にイメージしてしまう。
しかし、当時は若くセクシーな下着を着てたのに、おばあちゃんになったら、介護施設に入ってみんなと同じ白い綿の下着に名前を書かなければならなかったりすると坂館長が話していて、なんだかハッとさせられた。
様々な種類の薬が並んでいる。
人形のコーナー
なんだろう、
いまだかつて見たことのない景色だ…。
リカちゃん人形だけが縛られているのは、日本が縛られている様子を表現しているらしい。
よく見るとバービー人形は縛られていない。
包帯でぐるぐる巻きになっているのは何か意味があるのか聞いたところ、
ここにある人形は子供が遊び終わって使わなくなったものを集めたものなので、たまに手足にキズがつきまくっているリカちゃんもあるらしい。それを隠すために包帯を巻いているのだという。
あとトイレに座ってるのは展示するとき収まりが良かったから。
亀甲縛りは人形だとつるつる滑って難しいので、縄師に頼んでいるという坂会館豆知識も教えてもらった。
坂会館の出口
最後の人形の部屋を見て、外に出る頃にはもう19時半になっていた。
閉館を1時間半も延長して最後まで親切にお話ししてくださった坂館長と副館長にとても感謝している。
展示物も「レトロスペース坂会館」に対する坂会館の想いも、1人でなにも知らずに見るよりもずっしりと心に残った。
そしてまた自転車で札幌駅に向かい、回転寿司を食べ(根室花まる 美味しい)、帰ってお風呂入って寝た。
最後に「レトロスペース坂会館」で買った素敵お土産を紹介して今回の旅日記を終わろうと思います。
次の日(10月31日)は飛行機で帰っただけなので特に書くことがなかった。
坂会館で購入したもの
マッチ箱(¥100)
キーホルダー(¥100)
シール3種(¥150)
可愛い…。
白っぽいシールとカラフルな水玉模様のシールは透明なスマホカバーの中に入れて使っている。
個人的大ヒット商品がこちら。
坂ビスケットの袋コレクション!
中身はこんな感じ。
裏面もしっかり本物。
こういう本物の包装紙とか本物のロゴを使ったおもちゃみたいなの大好き。
ビスケットの袋をグッズ化しようと思い付いてくださってありがとうございますの気持ち…。
シールやビスケット袋コレクションなどの坂ビスケットグッズは全て副館長の手作り。ものすごいセンス…!
副館長お手製の坂会館オリジナルグッズの他にも、レトロスペース坂会館のことが書かれた本やレトロ雑貨などが販売されていた。
個人的大ヒットのビスケット袋の詰め合わせは他の種類もあるみたいなのでもっと欲しくなる。
長かったけどここまで読んでくださってありがとうございました。
また自由に旅できるようになったら、次は網走、古平町、室蘭あたりに行ってみたいです。