夏の早朝

空想や妄想をしてみたい。

テレビっ子

 

例えば、病院の待合室。
 
頭をぼーっとさせながら、長椅子に座る平日の午前中。
何にも逆らうことができず、ただただ「待つ」ことだけが行われる空間。
 


ここにいる全員、おそらく他人だ。

 

ふと ななめ上を見ると、よく知っている顔。
朝の顔した加藤浩次が、専門家に熱中症対策について質問している。


 


例えば、地方の駅の改札前の待合室。
 
椅子の上に敷かれた毛糸の座布団。
駅前にはセイコーマートくらいしかなくて、さっき買ったパンを食べながら、あと16分後の電車を待つ。

 

この駅にはテレビがあるのか。

 

見たことのないアナウンサーが司会をしている夕方のニュース番組。
地元の旬の食材を使った惣菜の食レポをしている。

そしてまた見たことのないCMが流れる。

 

 

わたしはテレビが大好きだ。
幼少期から、リビングに誰かがいる時はずっとテレビが点いている家庭だった。

ちゃんと見ていなくても「テレビから聞こえてくる雑音」が心地よい。学校や仕事などの気の進まない外出の前の憂鬱にも、テレビを見て心が落ち着かせたり、元気をもらったりしていた。

 

基本的に、テレビを見るのに真剣さは不要。

そこが1番好きなところかもしれない。
チャンネルは自分で選ぶけれど、その時間帯に放送している番組は決まっているので、いつだって完全に見たいものが見られるわけではない。映画やYouTubeのよりも、とても気楽で日常的だと思う。

 

テレビもわたしを捕えようとしないし、テレビもまた電源を入れれば勝手に流れてくれる。そういう距離感が好きだ。


人と見るテレビが好きだと気付く。


普段は自分の家で見るテレビを、他の場所で見られるのはなんか良い。


(『スッキリ!』『ヒルナンデス!』『news every.』などの日テレの情報番組だったら尚良い。)


知らない空間でも、よく見ているお馴染みの番組の音や映像がなだれ込んでくるだけでとても心が落ち着く。

無言でも、あれこれ感想を言いながらでも、とにかくテレビ番組を人と同じ空間で共有していることが楽しい。

 

ああ、人とテレビが見たいな。

スズメバチ駆除とか、下道と高速どっちが早く目的地に着くか対決とか見たい。

 

 

 

今日の1枚。

 

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宇宙みたいなパフェ。

 

イギリス修学旅行のことを書こうと思ってたけど、「世にも奇妙な物語」を観ていたら時間がなくなってしまいました。明日書けそうだったらきっと書きます。