夏の早朝

空想や妄想をしてみたい。

修学旅行でイギリスに行った話③

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このブログは「修学旅行でイギリスに行った話」の3回目です。

 

1回目と2回目はこちら⇒

natsuno-soucho.hatenablog.com

natsuno-soucho.hatenablog.com

 

 

2013年7月4日(木)

 

またイギリスの朝が来た。

昨日おとといと大移動をしたので、もう今日はさすがに勘弁してほしいが、残念ながら今日も大移動をしなければならない。

 

京都奈良どころではない、超ハード修学旅行なのだ。

 

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今日の朝ごはんは、トーストとミルクティー

パンにマーガリンを塗ると美味しいのは全世界共通。昨日のライスプディングで心身ともにダメージを喰らっていたが、普通のトーストとミルクティーで安心した。やっぱり紅茶は最高。

 

この日は自分の歯ブラシで排水溝を磨くアリスとは遭遇しないまま(ホッとした)、いつもの教会に集合した。集合がかかるまで友だちと話していると、とあるニュースが耳に飛び込んできた。

 

同じクラスのMちゃんがiPhoneを紛失したらしい。

しかも1日目に。

しかも最近機種変更したばかり。

 

気の毒すぎる。

 

日本だったらまだ見つかりそうな気もするが、絶望的にイングランドチェルトナムだ。

修学旅行なので、そんなにスマホの必要性はないかもしれないが、せっかくイギリスまで来たのに写真が撮れないのは可哀想だと思った。

まあ6泊8日くらいならスマホなしでも大丈夫か…と思ったところ、Mちゃんは6泊8日で帰らずにイギリスに残って1ヶ月の短期留学をする組だった。

 

1ヶ月異国の地でスマホなしはキツい……

絶対たくさん写真撮ったり楽しみたかっただろうに。

どうしてあげることもできないし、本当に御愁傷様としか言いようがなかった。

 

 

そんな様々な小さな事件を乗せて、バスは最初の目的地へと出発する。

 

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これはバスの中から撮ったリバー・エイボン

欄干がクラシックで良いですね。当時は何も考えずに撮ってたけれど、見返してみると興味深いものが写っていたりする。

 

そういえば、この時のバスの揺れがものすごかった。坂道が多かったのかもしれないが、アトラクション並みに結構揺れた。


バスに乗ること約1時間半、バースに到着した。

 


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バースは、お風呂(Bath)の名前の由来にもなった街。元々はローマ時代の浴場の遺跡があった場所だが、18世紀になると上流階級の保養地として発展した。18世紀のジョージ王朝様式の建物が多く残されており、その美しさから世界遺産に登録されている。(参考:母校の修学旅行のしおり2013)

 

バスから降りて世界遺産にも登録されている街並みを堪能し、「ローマン・バス博物館」にやってきた。

博物館の名前を聞いて、バカなわたしは「バスロマン」の元ネタじゃん!と気づき、ひとり嬉しくなっていた。

 


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ここがお風呂だったのかしら。

 


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なぜ撮ったのかわからない写真。

 


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きらきらした水。

 

 

…といった具合に、またもやほとんど記憶がない。

1枚目のお風呂?と、あとは室内の、石のひんやりしたところを歩いたことだけは何となく覚えている。

 

博物館の見学が終わって、外に集合した。

すると雨が降ってきて、わたしは慌てて折りたたみ傘をさしたが、周りのイギリス人を見ても、誰一人として傘をさしていなかった。

 

 

またバスに乗って、次は2時間ほどかけてストーンヘンジに行く。

世界遺産に継ぐ、世界遺産

わたしなんかにもったいないほどの贅沢。

 

バスの中では恒例ランチタイム。

この修学旅行では、昼時のバス=食堂なのだ。

写真は撮り忘れたが、この日のランチボックスのメニューは「パン、バナナ、ケーキ×2、スナック」だった。ケーキというのは、昨日も登場した食べなくても甘いとわかるケーキだ。この日はなぜか2個も入っていた。

飲み物は、昨日の謎の液体の薄ピンク色バージョンだった。感想は言うまでもない。

 

昼食を食べて、うたた寝をしているうちにストーンヘンジに到着した。

 

 

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これが謎の巨石群だ…!

 

紀元前に造営されたと考えられているが、未だに造った目的は謎の遺跡。

 

 

しかし高2のわたしには良さも、神秘も何も感じることなく、「めっちゃ大きい石だな〜」としか思わなかった。本当に、修学旅行の無駄遣いも甚だしい。

 

ストーンヘンジのある広場に来てからは、世界史の先生の解説付きで、ストーンヘンジの周りをぐるっと1周するミニツアーがあった。自由参加で、ほとんどの人は参加していたが、わたしとAちゃんとRちゃんはあまり興味がなかったので参加しなかった。


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暇なので近くの売店でチョコミントアイスを買い、芝生に寝転んでみんなの帰りを待っていた。今思うと、あのストーンヘンジを15秒くらいしか見なかったのは、かなりもったいないなと思う。

しかし当時は、学校なのに友だちとアイス食べて芝生で空を見上げるなんて最高〜!と思ってたし、それが無性に楽しかった。…うん、めっちゃ楽しそう。

 

他のクラスメイトが目にでかい石の光景を焼き付けている中、わたしたちは終始ダラダラと自由に過ごした。

ストーンヘンジの見学も終わって、今日の予定は終了。

 

 

出発地のチェルトナム、バース、ストーンヘンジの位置関係はこのようになっている。

 

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(上からチェルトナム、バース、ストーンヘンジ)

 

と、遠い……!!

 

入学した時には、修学旅行でこんなに移動させられるとは思わなかったよ。

 

 

ストーンヘンジからチェルトナムに戻り、家に帰るとアリスの友だちが遊びに来ていた。それは良いのだが、もうすぐ時計は夜8時を回りそうだ。5才って、こんな夜に遊ぶものか…?

結局8時すぎにお母さんが迎えに来て、帰って行った。

 

ほとんど白夜だからか、5才も夜に遊ぶ。


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この日の夕飯はパスタとサラダ、デザートにバニラアイス。

 

パスタの味は覚えていないが、サラダは生の玉ねぎが辛かったのを覚えている。

そしてバニラアイスにチョコスプレートッピングにはまずハズレはないでしょう。

そんな感じ。

 

 

食後にはDVDを観た。

何の作品かは忘れたけど、ピクサー系の5才のアリスでも楽しめるようなアニメ映画だった気がする。ボウルいっぱいのポップコーンとグミも用意してくれたところに"イギリス"を感じて最高だった。

 

わたしは途中で疲れて眠ってしまったようだ。

 

テレビも消えてるし、オリビアもアリスも、Aちゃんも誰もいない。白夜のような薄明るい光が差し込む部屋にひとりぼっちだった……。

 

Aちゃん、なんで起こしてくれなかったんだろう。

修学旅行でホームステイをしているのに、こんなにもひとりぼっちになってしまったことが、なんだか異様に寂しかった。

 

 

最後に修学旅行のしおりに書いた、当時のわたしの日記を乗せて3日目の記録を締めさせていただく。

 

 

 

今日は見学から帰ったあとにスーパーに行った。

物価が高いと思っていたけど、私が買ったパンとクッキーは29p、45pで日本では考えられないくらいの安さだった。しかもちゃんとおいしい‼︎

レジは品物がベルトコンベアーで流れてびっくりした。

明日カレーを作りたいから、お米のコーナーを見たら全部タイ米だった…。

見学は、ストーンヘンジが大きかった。おふろも大きかった。

昨日はつかれて食後からずっと寝てしまったけど、今日はテレビを見たり話したりできてよかった‼︎

 

 

 

なんだこのアホ丸出しの日記は。

 

 

 

おまけ

 

2学期になってMちゃんにiPhoneがどうなったか聞いてみた。GPSで調べてみたところ、Mちゃんのスマホポルトガルを示したらしい。

 

イギリスじゃなくて…?

 

その後Mちゃんは、機種変してすぐスマホをなくした罪から、すぐには新しいスマホを買ってもらえず、3年生になるまでずっとスマホ無し生活を送り続けていた。