ペットみたいな
お味噌汁に入れるためのほうれん草を洗っていたら、小さなカタツムリが出現した。
葉っぱについてきてしまったみたい。5ミリもないような、赤ちゃんカタツムリだった。
このままシンクに洗い流そうか、
外に流してやろうか迷ったけど、
ペットボトルに入れてみた。
最初は1匹だけだったけど、ほうれん草を鍋に入れている途中でもう1匹見つけた。
気づかずにお味噌汁に入れていたら…と思うと恐ろしすぎる。
向かい合っている。
これを見てつい、仲良しだなぁと思ってしまったけど、たぶん人間の勝手な妄想。
名前は「でんでん1」と「でんでん2」です。
ものすごい適当につけた。
最初、ペットボトルハウスに入れてから急に殻に閉じこもって動かなくなったので、死んでしまったのかと思った。
ネットで検索したら、乾燥すると殻に閉じこもるとあったので、ペットボトルの内側を水で濡らしたら、すぐ元気になってにんじんの皮を食べ始めた。
ほうれん草に張り付いてやってきたくせに、にんじんの方が好きみたいで、ものすごい勢いで食べていた。
見知った人間以外の生きものが家にいるのは意外と面白く、外で見たらそんなに可愛くないカタツムリも、ペットのように餌を与えてみると、途端に愛着が湧いてきて、母とふたりで夢中になって観察した。
なんとなく飼ってるみたいになってしまったけど、ある程度したら外に解放しようと思う。
明日は好物っぽいにんじんの皮と、新たに卵の殻を与えてみようか。
今日じゃないけど今日の1枚。
きれいなクリームソーダを飲んだ。
グラスの底からつぎつぎと泡が浮かんでいくとき、いちばん上のところでアイスが邪魔をしているから、泡はまっすぐに水面に出ることができない。
だから一旦アイスのふちにくっつき、そこから無数の泡たちが行列のようになって、順番にアイスとガラスの間にできた隙間の水面に向かって外に出ていく。
泡もお行儀良く並ぶのですね…。
帰り道、図書館で小説新潮の最新号を手に取った。表紙に松原タニシさんと清野とおるさんの対談 の文字を見つけたから。絶対に面白い。そして実際に面白かった。
中でも、「明るい系」とお二人の間で分類していた怖い話があった。霊が見えたりするわけじゃないけど、その空間だけ異次元かのようにすごく明るくなるらしい。わたしは人生で一度も心霊体験をしたことがないけれど、明るい系はちょっと体験してみたいかも…と思った。
最後の清野さんの漫画までずっと面白くて、ニヤニヤしながら帰った。