すずめ交友録 2
昨日は出雲にっきちゃんと遊んだ。
いろいろ、いろいろなことを話したくて、また会うことになったのでした。
2人でちょっと良いノートを買って、青学の隣にある蔦珈琲店でクロックムッシュを食べた。
クレソンが入ったサラダ、カットされたオレンジ、ヤクルト、チーズがたっぷり乗ったクロックムッシュ、が乗っている。お皿の上がスペシャル…。
窓ガラスの向こうには、中庭のような、小さな丘を覆う苔やもみじ、それから背の高い木がたくさんの景色があった。
すずめと猫が緑の中を徘徊していた。
どこにでも立ち入れる自由さをうらやましく思った。
第一印象は寡黙風なのにおしゃべりなマスターが向こうでお客さんとにぎやかに話す中、わたしたちは とある計画を立てた。過去や、現在の自分たちのことを話すのも十分に楽しいけれど、未来の話をする時にしか味わえないワクワクがあることを思い出した。
そうしているうちに、あっという間に閉店の時間になってしまって、そこからは20分くらい映画館に向かって徒歩。
途中、五叉路の上に歩道橋がある。心にゆとりのある時の歩道橋は好きだから、積極的に通っていった。遅刻しそうな時の歩道橋は悪魔のように感じるけれど。
ユーロスペースで、又吉さん原作の映画「劇場」を観た。
テレビのCMでは恋愛映画だと言われている。
初めは恋愛映画だと思って観ていたし、心の繋がりを重視してる風なところに僅かなロマンチックさえ感じていた。しかし、色々と考えていくうちに、そもそも恋愛映画なのかすらわからなくなっていた。
わたしは、何かの感想を書いたり話したりすることが苦手だ。作品を頭の中でうまく整理ができないし、細かいところに気づかなかったりする。なので、自分の中で好きなシーンや台詞を断片的に思い浮かべることはできても、全体的な感想として人に伝わるように語ることができない。
「劇場」を観た後も、わたしは内容自体の面白さや好きな瞬間の全体的な余韻で、ぼんやりとしているばかりだった。
にっきちゃんの頭の中の、芸術を受け止める部分のやわらかさ、豊かさをとても尊敬している。一緒に話していると、今まで言語化できなくて隠れていたものまでするすると引き出してもらえるように、たくさん感想や考えを話すことができた。びっくり。台詞の意味や見せ方についての意見を深く交わしていくことで、映画が身に染み込んでいくのを感じた。
人と映画を一緒に観にいくことの良さがわかったような気がする。
駅のホームで話し込んでいたら、ほぼ終電になってしまったので、真夜中だけどにっきちゃんのお家に遊びに行った。
本や音楽、さっき観た「劇場」のこと、アイドルの話をしていたらあっという間に朝になっていた。『カキフライが無いなら来なかった』の好きな句について語れたことも嬉しくて、すべてが超かけがえのない時間だった…。
へんな時間にポッキー食べて、白い紙に文字や絵を描いたりした。
もしかしたら、これはわたしの憧れてた青春かも。
今日の1枚。
A4のコピー用紙と文字の跡
なぜか「き」ばかり練習してる
昔から、ノートの隅の落書きは絵じゃなくて文字だった。
最近見かけた印象的な言葉や、教科書にあったリズムの良い単語、先生の変な発言とか。
あとからノートを見返して、たくさん板書をしてると思ったら、授業に全く関係のない言葉が散らかっているだけだったりする。