カード収集の旅(東京都国分寺市〜羽村市)
2020年8月29日
今日は東京都西部のマンホールカードを集めに行くことにした。
マンホール蓋に興味を持ち出してもう4年近くになるが、元々カードを集めるよりも実物を撮る派だったので、持っているマンホールカードの枚数はかなり少ない。
2020年8月29日の朝時点での、東京都のマンホールカード収集状況がこちら。
▪︎収集済み
・立川市
・昭島市
・瑞穂町
▪︎人からいただいたもの
・葛飾区
・狛江市
・多摩市②(キティちゃんパステル)
・多摩市③(ラスカル)
▪︎未収集
・さくら①(旧三河島汚水処分場)
・さくら②(虹の下水道館)
・さくら③(蔵前水の館)
・品川区①(シナモンあおぞら)
・品川区②(シナモンたけのこ)
・調布市
・小金井市
・小平市
・国分寺市
・国立市
・多摩市①(キティちゃん黄色)
・日野市
・羽村市①(堰と桜)
・八王子市
・町田市
東京都では23種類のカードが配布されているうち(2020年8月現在)、わたしは4種類しか自力で集めていなかった。カード収集に力を入れているほうではないとはいえ、いくらなんでも集めていなさすぎる。それでも都民か。
暇だし、東京都のカードなら駅から簡単に集められそうなので今日は多摩方面のカード5枚を集めに出かけることにした。
10:09
国分寺駅に到着した。
カード配布場所の「cocobunji WEST」はかなり駅近みたいなので、地図を見ずに探したくて、適当に南口からぐるっと駅の周りを歩いて探してみることにした。
なんとも言えない色の蓋。市の花でしょうか。
南口にはそれらしき施設はなく、結局北口の駅ビル的な部分に「cocobunji WEST」はあった。
マンホールカードをくださいと言うと、いつものように職員の人からの手渡しではなく、予めカウンターに4枚くらいカードが並べられていて、その中から1枚取るというシステムになっていた。コロナ対策だからか、マンホールカードの受け渡しも接触がないように厳しくなっていた。すごい。
国分寺市のマンホールカード
このロケットデザインのマンホール蓋は、北口に12ヶ所設置されているみたいなので、実際に見に行ってみることにした。
1番駅から近い、本町二丁目付近にある蓋を見つけた。
これは「イプシロン」というロケットらしい。カードに描かれているものは違う種類。
カードと同じ「ペンシルロケット」のデザインを探しに行くことも考えたけど、正直あまりタイプの蓋ではなかったため、先を急ぐことにした。あと11ヶ所もある中から探すの大変だし。
10:57
駅を出て橋を渡り、用水路のような 緑と日陰の中を進んでいく。
涼しくて雰囲気のある用水路沿いの歩道に気を取られがちだけど、
いた……!!!!!
小平市のマンホールは東京都の中でもトップクラスでデザインが好き。民家が良い、"こだいら"の文字が良い、色も良い、鳥も電線も屋根も木々も全部良い…
わざわざ民家を蓋のデザインとして選んでいるところが好き。まだモノクロ蓋にしか出会っていないけど、カラー蓋への期待が俄然高まった。
用水路沿いに歩くこと8分ほど、カード配布場所の施設「小平市ふれあい下水道館」にたどり着いた。
小平市ふれあい下水道館
受付のお姉さんに申し出ると、カードはすんなり手に入った。
小平市のマンホールカード
いつもなら こういった施設でカードが配布されていても、カードだけもらってすぐに帰ることが多い。
しかし、ここは見学無料だしマンホールに関係があるので、涼みがてら少しだけ見学してみることにした。
受付のお姉さんに勧められて、クイズラリーに参加することになってしまった。
この施設は受付のある1階から地下5階まで1階ずつ下っていき、最後に2階へ回るという見学ルートになっている。
地下1階は微生物コーナー。
微生物の写真や映像が展示されているだけだった。クイズの1問目の答えを埋めて、すぐに地下2階に移動した。内心「これが地下5階まで続くのか…」と思ったけど、もう上には引き返せない感じになっていた。
しかし地下2階でいままでの退屈なイメージが突然変わった。
入口から急にエンターテインメント性が溢れていて、急に科学館のような雰囲気になった。入っていきなり、お風呂に入ってる人と洋式トイレに座ってる人が宙に浮かんでいた。
ボタンを押すと、模型の中に実写の人が出てきて江戸時代の下水道の仕組みを説明してくれるコーナーもあって、なんとなく熱海秘宝館を思い出した。
江戸、明治、大正〜現代の下水道館の仕組みにちょっと詳しくなった。
地下4階には「夏の花」をテーマにしたデザインマンホール写真展が開催されていた。これは完全にわたしの好きな分野だったし、地下5階ではカラーマンホールの実物が設置されていた。
お魚〜
推しメン〜
緑〜
よく見たら縁が干支になってる。
そのこと気づいた瞬間、この蓋のファンになってた。素晴らしい。
他にもFC東京デザインと、市の花デザインが実際に設置されていた。
普段なら、この先で本物の下水道管内の見学もできるみたいだったけど、コロナで中止していた。残念。これまで地下1階〜4階で下水道についてよく学んだので、下水道管に入ったらもっと楽しかったと思う。
ちょっと涼ませてもらうくらいのつもりが、気づいたら1時間くらい見学していた。
マンホール蓋のデザインが好きなだけで下水道には全く興味がなかったはずのに、資料までしっかり熟読していた。今まで何気なく見ていた「おすい」「うすい」や「合流」とか、これからよく見ちゃうだろうな…
この施設でかなり下水道について勉強できたので、いつか蔵前水の館に行くのが楽しみになった。
(※蔵前水の館→予約して下水道管を見学できる施設。最後まで見学しないとマンホールカードがもらえないらしい)
クイズラリーを完走したので、"たいへんよくできました"スタンプと賞品のフリクションボールをゲットした。
無事に東京の推しカードも手に入れて、ちょっと賢くなったところで、次は国立市のカードを目指す。
国立駅には、「小平市ふれあい下水道館」最寄りの鷹の台駅に戻り、国分寺駅でJRに乗り換えて立川方面に2駅、というルートが最も早くて楽なルートだ。
ところが、わたしはケチだった。
このように、
さっきのルートを引き返して進むよりも、
ちょっと大変かもしれないけど、
こう進んだほうが
お金もかからないし散歩にもなると思った。
ということで真夏だけど、ふれあい下水道館から徒歩45分かけて国立駅に向かうことにした。
出発してすぐ、ふれあい下水道館を南下したところがカラー蓋頻発地帯になっていた。
施設に設置されていたきれいな蓋も良いけれど、わたしは野良の自然な汚れ具合にこそ蓋としての価値があるような気がした。
13:15
国立駅に到着した。50分くらいかかった。
ちょうど、このマンホール蓋に描かれているのが旧駅舎。桜も咲いてるし素敵なデザイン蓋個人的にはモノクロのほうがよりクラシカルな雰囲気があって好み。
旧国立駅舎は2020年4月にできたばかりの建物らしく、明るく新しい雰囲気だった。(暑かったから写真を撮るのは忘れた)
国立市のマンホール蓋はデザインも好きだし、頑張って歩いて来たので楽しみにしていた。
しかし、旧国立駅舎に入って、物販コーナーの近くのカウンターでカードをもらいに行こうとした次の瞬間、
「1枚いかがですか〜?マンホールカードで〜す」
と、施設のおばさんがカウンターの前に出てきて、訪れた人たちに向かって笑顔でカードを配っていた。
思わず差し出されたカードを受け取ったけど、心の中では驚きと複雑な気持ちが渦巻いていた。
わたしはまだ何も言っていないし、カウンターの正面にすら立っていなかったのにカードを手に入れてしまった。
………。
マンホールカード収集は全国のマンホール好きによる、知る人ぞ知る遊びであるべきなのに、そんなチラシみたいに配ったらダメじゃん……
誰でも手に入れることができるけど、誰にでも手に入れさせるのは良くないよ、、、、
(個人の意見です)
こんな味気ないカードゲットの瞬間はない…
でもカードに罪はないのでありがたく受け取りました。なんか厚いなと思ったら2枚重なってた。
怒っているわけではないけれど、遠くから苦労してカードをもらいに来る人もいるのだから、誰にでも簡単にばら撒くような扱いにはあまり賛成できない。
わたしは「カードありますか?」「ありますよ」というやりとりがしたかったな…
そんなことを思っても仕方ないので、気を取り直して 次に進むため豊田行きの電車に乗った。
13:36
日野駅に到着。
普通の蓋はなんかの鳥がデザインされたもの。
「新撰組のふるさと歴史館」まで徒歩13分ほど。途中長い登り坂があって、ひたすら暑かった。この施設は有料だったので、カードをもらって即駅に戻った。
日野市のマンホールカード
新撰組の土方歳三の顔が大胆にプリントされている。没後150年記念のプロモーション蓋だからか、設置は日野駅東口の公衆電話前の一ヶ所のみ。
普通のマンホール蓋だったら地面にあるので踏まれてしまうが、土方歳三の顔は決して踏ませないぞと言わんばかりに、コーンと地面のプリントでガチガチに包囲されていた。
こんなに厳重に守られた蓋は見たことない…
いつものように、マンホール蓋と自分の足を入れた写真の撮影ができなかったから、白い枠の外から手を伸ばして撮影した。服のワンポイントのように、「雨水」と日野市の市章が襟元に刻まれているところが良い。
蓋らしくない守られた蓋を撮影したら、次は本日最後の地である羽村へと向かう。
14:52
西口を出てすぐのところにマンホールカードのデザインにもなっているカラー蓋を発見した。
羽村駅から配布場所の「羽村市郷土資料館」までは徒歩で20分。
暑いし、久々のロング徒歩で疲れていたので本当は片道くらいはバスに乗りたかったけど、良い時間のバスがなかったから歩くことにした。
駅前にはコンビニなど一切なく、あるのは小さな居酒屋と交番と、ちょっとしたスナック街で、旅で地方駅に降り立ったときの気持ちを疑似体験できて良かった。(反対側の出口にはファミマや塾があって街っぽくなってた)
お寺と神社に挟まれた長い下り坂を進み、左に曲がると羽村取水堰が現れた。
堰ってなんですか?という感じだったけど、どうやら川の水の量を堰き止めたりする装置らしい。
河原にはテントを張っている家族や川で浮き輪に乗って遊んでいる子どもたちがいた。最高の夏の風景。
橋の上から見た景色。
水が澄んでいてきれいだし、ずっと遠くまで見える。
わたしも川に入りたいな… なんか、どうにかして浅いところから川の中を歩いて向こう岸に渡ったりできないかな…と思ったけど、普通に無理そうなのでやめた。
橋を渡り、川沿いをまた進んだ。
郷土資料館に到着して、受付でカードをもらった。
羽村市のマンホールカード(堰と桜)
こちらの施設も入場料無料だったので、涼み目的で少し見学することにした。
受付の人から庭を勧められたので、まず庭に行ってみた。
庭の奥には「旧下田邸」と書かれた庶民的な雰囲気のある木造の一軒家があった。中に入ってみると、施設の人と思われるおじいさんが居間の床を掃除していた。
この家の持ち主だった下田さんなんて知らないし、ちらっと見て館内に戻ろうと思っていたところ、おじいさんに話しかけられた。
「旧下田邸」は、江戸時代に羽村にあった家を再現したものらしく、中にある道具は全て当時使われていたものらしい。
水道周りの説明をしてもらっている時、先ほどのふれあい下水道館で学んだことを思い出しながら聞いていたので、説明がよく入ってきた。
初めは興味がなかったので、「やばい、話しかけられてしまった…」と思っていたけど、マンツーマンで教えてもらえたので、小中学生の社会科見学で行った時よりもかなり勉強になった。聞いていて面白かった。
わたしは今日1日で江戸時代の暮らしについてかなり詳しくなっていた。
帰る前に郷土資料館の自動販売機で買った「水はむら(¥100)」がめちゃめちゃ美味しかった…。こんなに美味しい水、久しぶりに飲んだ気がする。
羽村の蓋、いいね…
美味しすぎる「水はむら」を飲みながら 歩いて羽村駅に戻り、わたしは東京方面の電車に乗った。
本日の道のりと結果
今まで自分で集めたカードは今日で5種類増えて、全部で25種類になった。マンホール蓋についてブログを書いてる人史上で1番少ないんじゃないか。オレンジと赤と紫のカードが一切ないね…
わたしはカードより撮る派なので、今後もカード集めも中々進まないだろうけど、せめて東京都のカードはコンプリートしたいなと思った。
事前予約&見学が必要なさくら①(旧三河島汚水処分場)、さくら③(蔵前水の館)は最難関だと思われるので後回しにするとして、次は品川、調布、多摩、八王子あたりを取りに行きたい。人生で一度も行ったことがない町田市にも、カードがキッカケで行けるのが楽しみ。
かなり長くなってしまったし、普通の旅日記と違って蓋のことしか書いてないので、果たしてこの記事が面白いのかわかりませんが、わたしは面白かったです。