壺のあるファミリーレストラン(秋田県秋田市〜青森県弘前市)
この記事は「田沢湖線とkissaten(岩手県盛岡市〜秋田県秋田市」の続きです。
昨日はkissatenに行き、アパホテルに宿泊した。
(こちらもibis paintで描いた渾身の路線図と県です)
リゾートしらかみは秋田駅〜青森駅間を五能線経由で走る臨時快速列車。列車内では三味線の演奏などのイベントが開催されたり、沿線の特産品の販売が行われるなど、観光に特化している。
五能線は東能代駅〜川部駅間を結び、日本海の絶景が見られることで有名なローカル線だ。
荒れ狂う灰色の日本海を眺めながら旅愁に浸りたいという、かねてからの夢を叶えるためにわたしは五能線に乗ることを決意した。実際は晴れてたし青くて穏やかな海だったけど。
初めはリゾートしらかみには乗らず、秋田駅から奥羽線に乗り、東能代駅で五能線に乗り換える鈍行ルートで行くつもりだった。(ケチなのでリゾートしらかみ分の特急券を買いたくなかった)
しかし、昨日行ったkissatenのマスターから「時間かかるし、リゾートしらかみに乗ったほうがいいよ」とのアドバイスをもらったので、やっぱりその通りにすることにした。
8時20分発の列車に乗った。
車両は、橅、青池、くまげらの3種類があり、それぞれ車体やインテリアのデザインが異なる。わたしが乗った列車はくまげら編成だった。
リゾートしらかみは全席指定席で、海側を選ぶと良いとは昨日マスターに聞いていたけど、どんな席があるのかよくわからなかったのでみどりの窓口の人におまかせして取ってもらった。
自分の席にたどり着いてみて驚いた。
超プライベート豪華大名シート・・・!
これ、写真だとわかりづらいけど個室みたいになってるんですよ、、
しかも座席はフルフラットに組み替え可能…。
最高じゃないですか、、
他の車両は新幹線のような普通の席だったのに、わたしのためにこんな素敵な席を用意してくれるなんて。
みどりの窓口の人すごい!
気がきく!粋!最高!!
ありがとう!!!!!
と心の中でみどりの窓口の人を褒め称え感謝を述べまくりながら席に着いた。
こんな豪華なお席で旅できるなんて最高だな…。
というか値段変わらないはずなのに、なんでみんなこの豪華席を選ばないんだろう?
そう思っていた。
そう思っていたら、
車両を間違えていたらしく、わたしの本当の席はこっちの普通席だった。窓でかい。
この席だったらいいなという願望から間違えて着席し、何食わぬ顔をして数駅分豪華シートで景色を楽しんでしまった。ちゃんと確かめろよ…。
自分にはこっちの席でも十分すぎる。100年早かった。
秋田駅を出発し、五能線の始発駅である東能代駅を過ぎると、列車はどんどん海岸線に近づいていく。
岩館駅を通過後、今から五能線で1番の絶景ポイントに入るとのアナウンスがあった。列車はスピードを落として、撮影タイムが設けられた。
みんなパシャパシャ写真撮りまくっていたし、わたしも撮った。
空が広いし海が青い。
車窓から海が見えると無条件にテンション上がります。
十二湖駅過ぎたところで、JRで1番短いトンネルがあるというアナウンスが入った。
よし、何秒で通過するのか数えよう!と思った瞬間にトンネルに入って、あっという間に通り過ぎた。1秒にも満たないくらいだった。
そんな短いトンネルを通り過ぎた後の景色。
岸に上がっているボート。
丘の上に普通に猿が何匹かいて、こちらを見ていた。
深浦駅を過ぎた時、ちょっと線路から離れた道路に、明らかにわたしの好きそうなデザインのマンホールがちらっと見えた。
遠くからだけどわたしにはわかる。
あれ、絶対良いデザインだ。
電車は走っていたが、あとで拡大して見たい!と思って夢中でカメラに収めた。
そして実際にアップにしてみた。
見えますか…?
「夕陽海岸 ふかうら」の文字。
これ、好きです、、
やっぱり好きなデザインだった。
こういう、「海のみえる町 ○○」「永遠の流れ ○○」みたいなタイトル?がついてるもの大好物です。
ネットで調べてちゃんと見てみたところ、海と夕陽の浮かぶ空を模様的に表現したデザインでとても良かった…。いつか町歩きをしたい場所がまたひとつ増えた。
そんな感じでリゾートしらかみの旅も終わり、終点の2駅前の弘前駅で下車した。
弘前では行きたい場所が2つあった。
まずは土手町にある「ブルーエイト」
去年弘前に来た時に店の前を通りかかってからずっと気になっていた。
そう、このメニューが頭から離れなかった。
「おばけパフェ」
「太郎と花子」
こういう巨大パフェを出すお店は全国にたくさんあるかもしれないけど、おばけパフェの写真に写ってる人たちの表情とか、太郎と花子のデコラティブさが独特な雰囲気を醸し出していた。
洋食メニューは普通っぽいけど、やっぱりパフェのメニューが独特。うーん、気になる。
入口の前には人気のパフェランキングがあった。なぜか2019年の8月時点。
ブルーエイトはサングラスかけてる人は入れないらしい。
幸いわたしはサングラスをかけていなかったので、入ることにした。
パステルカラーで明るく可愛らしい店内。
メニューや入口の張り紙から、ちょっと変わったお店なのかなと警戒していたけど、そんなことはなかった。
ブルーエイトといえばパフェなのでパフェを食べたかったが、この日のコンディション的にパフェは無理だと思い、和風オムライス(醤油味)を注文した。パフェ食べに来たのに。
和風オムライスは卵かけごはんを焼いたオムライスらしい。
これがすごく美味しかった。 お米の一粒一粒に卵がしっかり絡まっていて、普通のオムライスにはない米粒感が際立っていた。トッピングの浅漬けも天才的に合っていた。
今まで食べてきた和風オムライス界で最高でした。
前にも後にも和風のオムライスは食べたことないけど。
ブルーエイトを出て、もう1つの行きたい場所に向かった。
1階がパチンコ屋「KING」で、2階がお目当のレストラン「セーブル」。 赤と白の素敵な看板。
ショーケースの中にある食品サンプルがかなり豪華だった。
和食も洋食もデザートも。
たっぷりのパフェやメロンの器に入った夢見たいなプリンアラモード。
迎えてくれるエントランスも素敵。
レッドカーペットの階段を登ると、公衆電話ボックスがあった。 薄紫の壁と水色のドアが可愛い。
ボックスの中にはもう電話は設置されてないみたいだった。こういう電話ボックスって、昔はよく見られたものなのでしょうか。
さて、ここからが普通のレストランじゃないんです。
このレストランには壺がある。
壺。
壺。
無数の壺。
わたしはレモンスカッシュを注文した。
ブルーのテーブルが可愛らしい。
そして座っても壺。
さっきのブルーエイトを出て、壺見たさに急いでセーブルに来たは良いのだけど、着いたから大変ショックなことに気づいてしまった。
なんと、次に乗りたい電車まで全然時間がなかったのだ。
セーブルは弘前駅から徒歩13分かかる。走って10分に縮めたとしても、注文したものが作られて、食べる時間を考えると、飲み物以外に頼めるものがなかった。なんてことだ…。
まさかのレモンスカッシュ(税抜¥300)だけしか注文しない超迷惑客になってしまった。
(レモンスカッシュはこの安さでさくらんぼまで入っていて最高でした。)
とても申し訳ないし、いつでも壺が見られて癒されるので、次はビーフシチューとオムライスと寿司の定食とメロンに入ったプリンアラモードを食べに行くことを心に誓った。絶対また行きます。
壺を見ながらレモンスカッシュを飲み干し、駅まで走った。
16時16分発の電車に乗って青森駅に向かった。
青森市のマンホール蓋はかっこいい。
ねぶたデザイン。結構お気に入りの蓋。
ねぶたも踊り子もすごく繊細に描かれてて良いよね。
この日は青森駅にあるホテルに泊まった。
途中、さくら野百貨店に寄ってパンを買ったりした。
『テセウスの船』を見て、コインランドリーを回して寝た。
おまけ
「おばけパフェ 」のメニューに写ってる1番左の人…
サングラスかけてるじゃん。
この東北旅の4日目にあたる、御成座・男鹿線・羽越本線編もまたいつか書きます。